画像を光にそして、電子情報に変化する、または逆のプロセスを行っています。その一つとして現在、ファクシミリやコンピュータに接続するイメージセンサについて、新素材を使った光エレクトロニクスデバイスを取り組んでいます。画像工学のうち光電変換デバイスと電子回路システムに関する研究を行っています。
ファクシミリやコンピュータ入力用のイメージセンサには現在無機光導電が用いられている。 本研究では有機光導電体を用いたイメージセンサを作製することを目的とした。 新素材による光エレクトロニクスデバイスである。 このセンサの主な特徴としては製作方法に塗布法を用いることによる 低価格化と低公害性が挙げられる。
有機光導電体としてジブロムアンスアンスロン(DBAA)を用いた。 この物質の特徴として可視領域の 550nm付近に分光感度があり、 白黒原稿の他に青や赤の原稿も読み込み可能である。
光導電体であるDBAAをポリカーボネイト樹脂中に分散させ、 バーコート法やスピンコート法で透明電極ガラス基板(ITO膜)上に塗布法による製膜を行う。 これを室温で乾燥させた後、真空蒸着法により対向電極を付けて サンドイッチ構造の光センサを作製した。
実験的にラインイメージセンサを固定しステッピングモータで原稿を走査し、センサからの信号を光導電モード方式で読み込んだ。パラレル−シリアル変換、増幅、A/D変換した後、コンピュータ入力処理して画像形成した。